6-2 入社してから変化したこと 山口【新人日記リレー】

企画の山口です。

入社してから大きく変わったことといえば、本当に意外なのですが、ゲームをする時間が減って替わりに本を読む時間が増えました。
ゲームに飽きてしまったわけではなく、昨夏のBit SummitとTGSに参加して、自分でゲームを作って世に出したいと本気で思ったのがきっかけです。
企画の仕事が回ってくるのを待っている場合ではなく、自主制作で今すぐにでもやりたい。

こういう時、一般的にはとにかく手を動かして実作をするのが最も大事だとよく言われます。私もそう思いますが、面白いゲームを作るには、それと並行して沢山勉強をしなければいけません。
その一環として、既に世に出ているゲームを遊んで分析するというのはよくあることではないでしょうか。
例えばSoraの桜井政博さんも動画内でそういうことを言っていますよね。

好きなゲームの面白さの解説は就活中も散々やってきましたが、個人的には今一上手くいきませんでした。プレイしてみれば面白いかどうかは誰でもわかるものですが、面白さに向かってゲームがどう組み立てられているのかを考えるとっかかりが見つからない。
何故でしょうか。それはゲームについて批評する言葉を持っていないからです。

ゲームを彩るもの、例えば美術アート物語ナラティブに関する批評の言葉は、映画や文学について書かれた本から学ぶことができます。
しかし、ゲームを支えている数理的な仕組みシステムや、双方向に働くインタラクティブエンターテインメントとしての側面、またプレイヤー同士の関係や、ゲーム・プレイヤーと、それを内包する文化全体との関係について語る言葉は、ゲーム自体の研究の世界から学ぶ必要があります。

そのためにうってつけの本が、
ルールズ・オブ・プレイ ――ゲームデザインの基礎 Rules of Play』(著 ケイティ・サレン&エリック・ジマーマン 訳 山本貴光 )です。
長らく絶版となっていたらしいですが、2019年に改訂の上で電子書籍として復活したもので、ビデオゲームに限らず、ゲーム全体について他分野の知見を積極的に取り入れながら多角的に考察した名著です。
原著が書かれたのは2004年ですが、19年経っても全く色褪せることが無く、むしろ新技術の導入によって表面的には目まぐるしく変化しているゲームの世界を探ってゆくための道標としてますます重要な本になっています。

さきほど私がやった、ゲームを
・数理的な仕組みシステム
・プレイヤーとシステムの関係
・プレイヤー同士の関係
・プレイヤー或いはゲームそのものと文化との関係
に分けて考察する視点もこの本から学んだことの一つです。
書籍から学ぶことの有用性の例になっているでしょうか。

弊社の本棚に上巻のみ所蔵されていたのがきっかけでこの本に出会うことができました。
こういうのもゲームの会社に所属することの大きなアドバンテージですね。

責任の重さ【新人日記リレー】

こんにちは。プログラマーの寺沼です。

暖かい日が続きますね。気付けばもう3月も終わろうとしています。
つまり、我々が入社してからもうすぐ一年が経つということです。早いものですね。

ということで、今回のテーマは「入社してから変化したこと」です。

私はウニコに入社する前から個人制作でゲームを作っていたということは前に書きましたが、当時のゲーム制作と今のゲーム制作で明確に違う点として、「責任の重さ」があります。
個人制作では、多くて2~3人の友人同士のチームでの制作で、1人での制作も多くありました。
ゲーム自体も無料で配布していたため、ゲームに何か問題があっても責任は最小限でした。

しかし、ウニコに入社し、会社の一員としてゲームを作るようになってからは、社外の方も含めて多くの人が関わるゲームに携わっています。
遊ぶ人からお金を取るわけですから、中途半端な仕事は許されません。

皆様に少しでも良いゲームをお届けするために、これからも責任感を持って仕事をしていこうと思います!

次回のブログ更新は企画の山口くんが担当します。
お楽しみに!

当たり前の土台【新人日記リレー】


こんにちは。
デザイナーの小野田です。

春らしい暖かな陽気になってきたな~と思っていたのですが、まだまだ寒い日が続いていますね。
この時期になって入社当日のことを思い出しましたが、確かその日も寒かったような…。
今年は暖かな日で4月を迎え入れたいですね。

 

さて、引き続き5巡目のテーマ「仕事をしていて役に立った考え方・経験」についてです。
すごく実感しているというようなことがパッと出てこなかったため、入社してからのことを振り返りながら書こうかと思います。

入社してから変わったことといえば、時間の使い方が変化したことが一番実感としては強いです。

社会人になってから学生時代と同じくらいの作品制作の時間を持つことは現実的に難しいのですが、
その代わりに通勤時間などでゲームをしたり漫画を読んだりすることが以前よりも出来るようになりました。
これは自覚している部分なのですが、結構1つの物事に興味が集中してしまって中々別のことに時間を割こうという気持ちにならなかったため、色々な物事に時間を割けるようになったのは良い変化じゃないかなと思っています。
それこそ色々な物事に触れることが出来れば、その経験が仕事にも大いに役立つのだと思います。
単純に引き出しが増えると、例えや検索などをする際に的確な取っ掛かりを作ることも可能ですしね。
電子書籍のありがたみがこの頃よく分かってきたような気がします…読みたいものがすぐ読めて良い時代ですね。

もう1つ時間の使い方の変化を大きく実感したことといえば、昨年の秋ごろからTRPG(テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム)を始めてみたことでしょうか。
詳しい説明は清水さんの記事(2022/12/23 更新)でされているので省略しますが、いざゲームをするとなるとPL(プレイヤー)としてもGM(進行役)としても事前準備が必要になってきます。
PL側としてはゲームをプレイするための探索者(自身が動かすキャラクター)の作成が必要になってきます。
プレイするならステータスと技能さえあれば出来るのですが…探索者の見た目や性格、これまでどの様な人生を送ってきて今に至るのかなどなど、キャラクターとしての厚みを持たせていけばいく程、プレイ中の没入感や経験としての受け取り方も変わってくるような気がします(プレイスタイルにもよるかもしれませんが)。
それにプラスして、私は立ち絵も用意している感じでしょうか…。そのおかげなのか、少しだけ描きあげるスピードが速くなったような気がします。
GM側としてはシナリオやプレイするための環境作り(部屋作り)などでしょうか。まだ片手で数えられるほどの経験しかなく、ミスや反省点がまだまだあるため少しづつ改善していきたいなという所感です。なんかバグ修正みたいですね…。
だいぶ広めな解釈になってしまうのですが、実際にやってみて初めて気づけることがあるのは仕事にも通ずるものがあるなと思います。作ったものを実装してみて、そこから改善点が見つかっていくような感じですね。
練習は自身が想定できる範囲内のことへの対処しか出来ないため、完璧な本番を迎えるために練習を延々とやるよりも一旦本番を経験してそこから改善点を見つけるほうがずっと効率的だと実感しました(もちろん練習もちゃんとやった上でですが)。

また、TRPGは複数人でプレイすることが多く日程も決められるため、何日までにどの程度準備するかなどのスケジュール管理が以前よりも出来るようになったな~と感じます。
やることがあって程よく忙しいぐらいが丁度いいなと本当に実感しましたね…。

 

色々書いてしまいましたが、まとめるとしたら
「経験は何かしら自分の糧になる!(かも)」
でしょうか。当たり前のことではある気もしますが。
これからも当たり前が土台であることを忘れずに、少しづつ進んでいけたらなと思います。

次回のブログ更新からまた新しいテーマになります。お楽しみに。

マイルール【新人日記リレー】

こんにちは。デザイナーの河原です。

最近は暖かくなり、もう春の気配を感じますね。
春の匂いもしていて入社当初を思い出します!

今回のテーマは「仕事をしていて役に立った考え方・経験」ということで、まだ少し早いですがこの機会に1年を振り返ってみようと思います。
私は入社してから初めてゲーム作りに携わっている者なので「役に立ったこと」というよりも、1年過ごしてみてやんわりできたマイルールを4つまとめてみました!

・作業工程を細かく分ける
デザインを完成させるのに必要な作業を割り出し、それにかかる時間を計算します。
日ごとの作業内容がはっきりするので、1日の目標が立てやすいです。
また「あれもこれも直したい」という時にきちんと優先順位をつけることで、焦らずに安心して作業ができます。
毎度メンタルのお話をしている気がします…(笑)

・参考を探す時間を確保する
参考画像などを探す時間を作業行程の一つと数えて、きちんと確保しておきます。
手を動かす時間以外にも、どんな要素を使って見た目を組み立てるのか、参考を見ながら考える時間はとても大事だなと思っています。
  
・読みたい記事をストックしておく
仕事始めの時間帯やデータのロード中に、CEDECの記事やレビュー記事を読んだりしています。
記事を読むことでエンジンをかけたり、作業画面から一旦離れて気分転換がしたいときなどに便利です。
  
・糖分を取る
私の机には大体いつもチロルチョコが2つ置いてあります。
普段はコンビニで買っているのですが、秋葉原にチロルチョコ専門店があるという噂を聞いたことがあります…!!
今度行ってみようと思います!

最後は少し脱線してしまいましたが、大まかにはこのような感じです。
どれも当たり前のことだと思いますが、約1年仕事をしてみて自分なりに見つけたことなので、今後も役に立ってくれそうなマイルールです。
より良いものが発信できるよう、今後も引き続き努力していこうと思います!

次回の更新はデザイナーの小野田さんです。お楽しみに!

5-2 仕事をしていて役に立った考え方 山口【新人日記リレー】

企画の山口です。

前回の更新からかなり間が空いてしまいましたが、引き続きお題は「仕事をしていて役に立った考え方・経験」です。

もうすぐ働き始めて1年経ちますが、ある程度英語の読み書きが出来て本当に良かったなと常々思っています。

UnityとUnreal Engineは一応日本語に対応していますし、開発のハウツー的な日本語コンテンツも沢山ありますが、それでも英語を読まなければいけない状況は頻繁に発生するからです。

例えば公式リファレンスの一部が未翻訳だったり、アセットのライセンス条項が全文英語だったりもしますし、バグの対処法も英語で検索をかけたほうが沢山ヒットします。
自動翻訳サービスも技術文書の翻訳のクオリティはまだまだな感じがしますし、なにより出力結果に責任を持つのは自分ですから頼り切りではいられません。

複雑な文章に遭遇することはほぼありませんし、わからない単語については辞書を引けばよいので英語が得意でなくてもいいのですが、ある程度の長さのある文章に取り組む根気は必要だなと思っています。